「テレプシコーラ」第2部・第2巻=首を長くして待ってますが・・・

突然ですが、漫画家・山岸涼子先生の大ファンです。
もう25年近くファンです。


初めて出合ったのは、『日出処の天子』(ひいづるところのてんし)。
それから、過去の作品「アラベスク」「妖精王」を購入、
その他、『日出処の天子』以降の山岸先生の作品は、長編・短編、ほとんど持っております。




今、心まちにしているのは、その山岸涼子先生が執筆中のバレエ漫画「テレプシコーラ舞姫」です。


ものすごい作品です。
クラシックバレエを美しく、正しいイラストで表現しているだけではなく、
深刻な社会問題から身近な問題まで、自然にストーリーの中で表現されており、
また、それぞれの人間の心理が深く描かれています。



第一部完結編10巻を読み終わったとき、不覚にも涙が出てきました。
感動した・・・というよりは、心の底から哀しかったからです。
登場人物と同じ心理状況になってしまっていたから・・・。


これは、読んだ人にしか分からないと思いますので、
興味ある方は、ぜひ読んでみてください。
ショックを受ける方もいるかもしれないです。
でも、出会えてよかったと思える作品だと私は思います。




ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)というマイナーな雑誌に連載されていて、
一巻の発売ペースがかなり遅いです。
2007年夏頃に<第2部の1巻>が発売されてから、いまだ<第2部の2巻>の発売予定の情報が全くありません。


そろそろだと思うんですが・・・今回は、特に発売が遅いような気がします。





山岸涼子先生の(特に)お薦めしたい作品☆


日出処の天子」・・・・聖徳太子の少年時代を描いた作品


ツタンカーメン」・・・ツタンカーメンの墓を発掘した考古学者ハワード・カーターを主人公に、発掘までをミステリアスに描いた作品(初期の題名は“封印”出版社が変わった為、題名も変わった)


テレプシコーラ」・・・現代を生きる、三人のバレエ少女の成長を描く


「牧神の午後」(短編)・・・天才バレエダンサー“ニジンスキー”を描いた作品


 



どれも、歴史上の人物を取り上げている作品が多いが、(テレプシコーラは違うが)
歴史上の事件・出来事を歪めることなく、時代考証など正しく描きながら、
なおかつ独自のストーリーや人間関係を展開し、
人間の心理を深くえぐる作品が多い。


そのため、読み終わったあと、しばらく胸に残り続ける。(特にテレプシコーラの10巻・・・)
イラスト自体は、シンプルで線の少ない見やすいものだが、
とにかく表現力が豊かで、特に恐怖・不安・陰鬱・哀しみ・喜び・楽しみ・・・・
などの、全ての人間の持っている心・精神的な部分の表現が凄い。






性別問わず、また歴史嫌いな方でも山岸先生の作品は楽しめると思います。
(ストーリーが面白いから)
少女マンガや歴史に全く興味のないうちのダンナさんが、
かなりハマっています。


漫画の種類は違うけれど、
例えば、井上雄彦先生の「スラムダンク」とか「バガボンド」などのファンの方は(私もファンですが)、
ハマる可能性は高いと思います。
山岸先生も井上先生も、「漫画」という枠を超えて歴史に残る偉大な方々だと思います。