在りし日のプルさん (ひとりごと)

昨日の続きです。
私が落ち込んでいる時に、元気にしてくれるプルさんのおすすめ動画。(you tube)
技術的な専門知識はないので、あくまでも素直に感じたままの意見です。

04-05年シーズンGPFのゴッドファーザー

http://youtube.com/watch?v=qJ0S6NPTPI8


昨シーズンまでのオカッパ頭をばっさり!!なんと大人っぽく男らしくなってカムバック!
この05年シーズンのプルさんが、一番、男の魅力満載で素敵なんだなぁ。
06年のオリンピック・シーズンで同じ音楽を使ったが、
その時のプログラムより、この05年の振付けの方が好き。
06年は、採点法が変わって、それに合わせたため、
プルさんの芸術的ないい面がかなり削られた感じがする。それは仕方がない。
05年のゴッドは、一口で言えば、06年のそれよりもヤンチャで跳んでるプログラムだと感じる。
ステップもダイナミックで、プルさんがメチャメチャ弾けていて、楽しそうだ。(足の怪我は辛そうだったが)
06年にはない振付けで、前半の人差し指を唇に軽くあててから、
投げキッスのようにその手を天に掲げたプルさんに、
場内からもウットリとした、ため息と熱い歓声が起こった程。
また、サーキュラーステップに入る前に、人指し指を前へ突き出すピストルを撃つようなポーズも、
メリハリがあってとても好き。06年のオリンピックの時は、その振付けが無かったので、残念だ。

05年のユーロのゴッド・ファーザー

http://youtube.com/watch?v=S7J7D8xgluw (あまり画質が良くなくて残念です)


このプログラムが一番プルさんのゴッドの中では最高の出来だったと思う。
ノーミスという点では、GPFの方が技術的に高く感じるが、
このユーロのゴッドは、まるで何かにとりつかれたかのように、気迫の籠ったプログラムだった。
全身全霊で演じていた。
そして、GPFよりすこーし髪が伸びて、なんだか、色気みたいのが加わっていた。
プルさんが、リンクで伸び伸びとヤンチャなくらい思いっきり演技してるのって、
これが最後のような気がする。
トリノのトスカも気迫こもって素晴らしい出来だったけど、
重厚さがまして、すっかり大人へと変貌していて、
やんちゃでとんでるプルさんはそこにいなかった。
トリノの帝王のごとく貫禄のあるプルさんも魅力的だけど、
この05年の少年から青年へと変貌するちょうど中間地点みたいな時のプルさんって、
それ以前のプルさんでもないし、それ以降のプルさんでもない、
この一年だけは、全く違うプルさんが存在したような気がする。


プログラム最後の挑戦的な瞳のフィニッシュも忘れられない。
不敵な笑みを口元に浮かべ、自信たっぷりに審査員たちを圧倒。
ハートを奪われた女性審査員たちも少なくなかろう。
プルさんの過去最高のプログラムと絶賛されたゴッドファーザーは、
トリノのFPとは比べものにならない程、05年の方が素晴らしかった。
が、トリノは仕方ないのである。ほぼ優勝を手にしたと思われる中で、
一瞬の気の緩みがあれば、簡単に金メダルはその手からすり抜ける。
そんなプレッシャーの中で演じたゴッドは、淡々としすぎていて気迫もなく、
ただエレメンツをこなしているようにしか見えないと思う人も多い。
それは、本当にすごいプルさんを知っているからそう思うのである。
さらには、採点システムも変わり、それにあわせた技術面強化により、
プルさんの持ち味である腕や体を大きく使った振り付けなどの05年のゴッドからは、
ずいぶん新しく変えられてしまっている。
個人的には、05年の振り付けの方が好きだけど、
金メダルをとるために止むを得ない選択だったのだろう。

Wild Dances Montage (プルさんのモンタージュ映像)by you tube

http://youtube.com/watch?v=PKEEuxPEP0U


どなたが作ったのか、一番素晴らしい出来のモンタージュだと思う。
主にプルさんのステップのつなぎ合わせだが、音楽にピッタリ!!
作った人もすごいが、プルさんのリズム感に脱帽。
どんな音楽にのせても、リズムピッタリなんて、本当にすごいと思った。
はじめてこれを見た時は、感動して身震いした。
何度見ても飽きない。一時期は、毎日日課のように見てウットリしていた。
これを見ると、トリノのプルさんは、本当に落ち着き払った演技だったように思われる。
このモンタージュでのプルさんは、思いっきり弾けている映像ばかり。
もう、体全体を使って、気持ちいいほど弾けまくっている。
なんって気持ちよさそうに踊っているんだろう。そんなプルさんを見ていると、心がウキウキしてくる。
今のプルさんには感じられないものが、そこには詰まっている。


プルさんは、ある意味、戦いすぎたのかもしれない。頑張りすぎて、体はボロボロ。
あんな酷い膝だったのに、あんなに素晴らしい演技をして・・・
you tubeの昔の動画を見る度に、膝のことを思い出しながら、
本当にがんばりすぎているプルさんに心が痛い思いです。