祝!!ライコネン、F1・2007ワールドチャンピオン


今年のF1最終戦、ブラジルGP。チャンピオン争いは、21年ぶりの三つ巴の決戦となりました。
とはいうものの、それ程F1に詳しくないカメ吉です。
去年くらいから、コンスタントに見るようになりました。そして、密かにライコネンを応援していました。


ワールドチャンプ争いの三つ巴とは・・・

  • 三連覇なるか?!現ワールドチャンプ(アロンソ)
  • F1至上、初のルーキーチャンピオン誕生か?!(ハミルトン)
  • 不運な男、現役最速の無冠(ライコネン)

の三人で、レースは最後の最後まで1P差を争う展開となった。

最初が肝心?!

まず、スタートでのマッサとライコネンの絶妙なコンビネーション。
果たして、あれは本当にマッサがサポートしたのかどうかは不明であるが、
私はそう信じたい。
しかし、マッサは去年、自国ブラジルで優勝しているし、
今回もそのブラジルで予選で一位を獲得、ポールポジションをとった男だ。
いくらチームメイトの優勝がかかっているとはいっても、
そう易々とは、トップの座を譲らないようにも思える。


マッサはスタート時に予選二位のハミルトンの前にスッと入りこみ、
ピッタリとついて、壁をつくっているかのようであった。
ライコネンもいいスタートを切っていた。
数秒後には、マッサとライコネンが全く隙を作らずに入れ替わり、
マッサは先頭は譲らないよと言わんばかりに、走り去っていった。
ライコネンは、ハミルトンの前に入ったかと思うと、走り去ったマッサの後を追って、
二台のチームメイト同士のトップ争いが始まる。


その時、ハミルトンは、ライコネンに抜かれた一瞬の隙をつかれて、
チームメイトでありチャンピオンの座も争っている、アロンソにさえも追い抜かれてしまった。

試合前の三人のポジション

試合前、一番有利だったのは、前試合までに107P稼いでいるハミルトンであった。
二番手に103Pのアロンソ。そして、わが愛しのライコネンは、100Pしかなかった。
今年の中盤以降、もうライコネンのチャンピオンは難しいなと諦めていたのだが、
前回見れなかった中国GPで、ハミルトンが途中リタイヤしたらしく、ノーポイントで終ったらしい。
アロンソは、日本GPを完走できずリタイヤしている。
ここ終盤にきて、運のなかった男、キミ・ライコネンにようやく光が見えてきたのである。
それも、試合が始まるまでは、かすかな光にすぎないと思った。
ハミルトンとは7Pも離れているのだもの。
ライコネンは、最低でも2位以上を獲らないと優勝の見込みはない。
しかも、自力での勝利はゼロ。ハミルトンとアロンソの結果待ちということになる。

最初のチャンス到来

スタートはよかったものの、試合の行方はもちろん最後まで分からない。
次のポイントは、一度目のピットイン。
先にマッサが入った。
よってライコネンは、その間に距離を稼ぎ、自分のピットインが終った後、マッサを抜くことが出来れば、
その時点でマッサはライコネンのサポートにつき、
ライコネンの世界王者の夢が現実に近いものとなる。
ワクワク。ドキドキ。
しかし・・・ピットインから出る直前、ライコネンはまさかのミスを犯した。
ラインが少し膨らんでしまった。そのロスの間に、マッサをコンマ差で抜くことができなかった。
緊張の糸が切れて、あー・・・と大きなタメ息となった。
しかし、いずれライコネンはマッサを抜くであろうと信じていた。


一番問題なのは、ハミルトン。怖―い存在だ。
私は、ライコネンの次にハミルトンを贔屓にしているので、普段は彼も応援している。
しかし、今はライコネンの最大のライバルなので、ここでハミルトンの存在は恐怖に変わっていた。
彼は今回、二度不運に見舞われた。
アロンソに抜かれた後に、ミスをして、オーバーランしてしまい、
その後も、マシンの調子なのか?急にスピードを落としてしまった。
それにより、ポイント獲得の遥か下位へと転落してしまう。
しかし、天才ルーキーはそれでは終らなかった。
彼は、ごぼう抜きでどんどん上位へと復帰。
ポイント獲得まで追い上げてしまったのである。しかも軽々と。
ある意味、予想できることではあったが。

最後のチャンス!!

三つ目のポイントは、ライコネン二度目(最後)のピットイン。
これが最後のチャンスとなる。
やはりマッサが先にピットイン。ライコネンは、マッサがピットインした後、
三周ほど距離を稼いでからピットに入った。
この作戦が功を奏する。
ライコネン、ピットの出口からの直線、後ろから猛烈なスピードで襲いかかるマッサがいた。
しかし、一度目にミスしたライコネンは、慎重かつ全く無駄のない走りで、
追い上げてくるマッサを尻目にコンマ数秒差で、マッサの目の前でレースに戻った。
この時、鳥肌がたった。
容赦のないチームメイトとの一騎打ち。ライコネンの、ものすごい集中力と緊張感が伝わってきた。
その後、しばらく鼓動が激しく、レースが終るまで手に汗にぎる展開に緊張しっぱなしだった。
諦めていたのに、まさか、本当に奇跡の大逆転の瞬間が訪れるなんて・・・
本当に劇的だった。
ハミルトンは、7位まで追い上げていた為、109Pでその差僅かに1P差。
アロンソも長らく3位を保っていたため、1P差であったが、
彼の場合はマッサがリタイアしない限りは、難しい状況であった。
やはり怖いのはハミルトン。あと一人抜けば、同点である。二人抜けば単独でポイント一位となるはずであった。
しかし勝利の女神は、7年間不運に泣き続けた男に微笑むこととなる。


最終Pは、ライコネン110P、アロンソ109P、ハミルトン109P。
最後まで息つく暇のないレースであった。
僅か1P差を三人が最後まで争ったのだ。
すごいレースであった。
三人に惜しみない拍手を送りたい。
生放送で、終了したのが夜中の三時前くらいだった上に、
その後、あまりの興奮になかなか寝付けなかったため、
当然、寝不足の中、会社へ行った。


職場の人は、私よりは古いF1ファンで
来年の予想を早くも立てていた。
ハミルトンは、今年勝てなくて残念だったが、
きっと、来年はもっと強くなって戻ってくるんじゃないか、とか。
アロンソはきっと、マクラーレンを去るに違いないとか。
さらにそのアロンソが、BMWにうつったら面白いねーとか。


そんな談義をしながら、今年の私のF1シーズンは終ったのでした。